毒親ヨシコさんの事件簿 〜第13章 正義の味方は、チョッキンチョッキンチョッキンなー!植木三部作 オサチさんが経験した出来事〜
nth3son
Toxic mother, Yoshiko's Case File 毒親ヨシコさんの事件簿
昔むかしある処に、ヨシコさんという昭和一桁生まれのピンクのくノ一忍者がいたとさ。得意技は瞬間移動だったとさ。
ヨシコさんが忍者のごとく、あちこち出没しては、かなり困ったことを引き起こしていました。もふもふエモちゃんのお家にもやってきて何をするかと言うと、”模様替え”です。一言で言うと、娘一家の家に来ては、小さい物では食器や箸の置き場所から、大きい物では家具を動かしてては、ひとりで納得しているのです。超ご満悦はヨシコさんのみ、他の者にとっては大変迷惑でした。
ある日のこと、怪獣ブーノが帰ってくると、ヨシコさんのいたずらっ子のような目が、キラーんと光りました。何が起きたのか!
ナント、一階にあったはずの子ども用タンスが忽然と姿を消していました。あんな大きく重い物が、自立してどこかに行ってしまったのか?
その時、その時、ブーノは、2階に見つけたのです。あの子ども用タンスを。どうやって狭い階段を通ってヨシコさんひとりで運んだのか、謎、謎、謎?
やっと我に返ったブーノは、謎は依然解けないもののヨシコさんに厳かに言ったのでした。
“お義母さん、ここは僕たちの家です。勝手に家具を動かさないで下さいね。”
しかし、以下の格言はヨシコさんのためにあったのでした。
“馬の耳たぶに念仏” (馬の耳に念仏)
“ワンコに論語” (犬に論語)
“猫に小判サメ” (猫に小判)
“暖簾に手押し車” (暖簾に腕押し)
などなど。
〇教訓
ヨシコさんは自分自身の瞬間移動だけでなく、タンスまで瞬間移動させるのでした。恐るべし”くノ一忍者”ヨシコさん。