毒親ヨシコさんの事件簿

毒親ヨシコさんの事件簿〜第16章 ユキオさんの人生は先細りで短く、生活習慣病のデパート〜

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昔むかしある処に、ヨシコさんという昭和一桁生まれの女子がいたとさ。ヨシコさんの夫ユキオさんは同い年だったとさ。

ユキオさんは、酒大好き、タバコ大好き、運動習慣なし、内臓脂肪たっぷりの親父体型だったとさ。おまけに薄毛。

2人の子供三人衆、エモちゃん、オサチ、エリリン、は生まれた時からそんなユキオさんが典型的な父親像だと思っていました。それに、大きなオナラも平気で放っていました。刷り込みとは恐ろしいものです。

そんな不摂生はたたり、遅くても40代には高血圧と糖尿病で薬を内服していました。

糖尿病と診断され、定期受診が始まりました。薬は飲んでいるものの、生活習慣であるヘルシーな食生活、適度な運動、適度な飲酒も全く無視していました。なにしろ太く生きるがモットーで、身内からの注意には露骨に嫌な顔をします。

ユキオさんには、職場に糖尿病の師匠がいまして、詳細なレクチャーを受けていました。漏れ聞こえたレクチャーの内容の骨子は大きく3つ

1 病院受診数日前から、飲酒は節制、食事は少なめにする。

2 病院受診前日に、糖尿病の薬を2倍量飲む。

3 病院受診当日の検尿を、水で薄める。

エモちゃんは、それらをヨシコさんから聞いたような気がします。ユキオさんが、秘策中の秘策をヨシコさんに得意げに話す様子が目に浮かびました。

そんな生活を続けて数十年後、ユキオさんは1回目の脳梗塞になりました。糖尿病の合併症のひとつです。ユキオさんの人生は太くのモットーに、黄色信号が灯りました。(第1章参照)。

そして、さらに数年後、ちょうどヨシコさんとユキオさんが、エモちゃん宅に3匹の子ブタのイベント見物のために訪れた時のことです。ヨシコさんがひと足早く来訪した数日後、訪れるはずのユキオさんに異変が起きていました。歩く時、体が傾いてしまい、歩くのが不便とのことでした。

エモちゃんと怪獣ブーノは、ユキオさんに2回目の脳梗塞が起きたと思いました。1回目は50代後半、それから数年後に2回目です。

急遽病院受診したところ、脳梗塞だけでなく、血糖値も高くなり、インスリンが必要なレベルにまで上昇しました。

そんな訳で、入院して脳梗塞の治療とリハビリ、同時にインスリン注射による糖尿病のコントロールが始まったのです。今度こそ、改心して、病気と正しく向き合ってくれるに違いない、と皆んな思いました。いいえ、祈りました。

ある日のこと、エモちゃんと怪獣ブーノは、主治医の先生に呼ばれました。すぐ、来てくださいとのことです。

ユキオさんに、何が起きたのか?

主治医の先生は、自分自身をなだめるように言いました。

“お父さんは、インスリンを2倍注射し、低血糖を起こしました。”

“ぎゃー”とは、エモちゃんの心の声。

“ふぎゃ〜”とは、怪獣ブーノの表情です。

主治医の先生は、さらに続けます。

“お父さんは、血糖が下がらないのでヤケを起こしたようです。”

ユキオさん、ヤケを起こしてインスリンの二刀流?ではなく、2倍量。

ユキオさん本人はケロッとしていて、

“低血糖?何も感じなかったな〜”

と、のんびりしたものです。

エモちゃん、穴があったら入りたかったです。

<糖尿病とのつき合い方 実践編>

(追伸)本当の話です。

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もふもふエモちゃん
もふもふエモちゃん
毒親ヨシコさんの事件簿の作者
ブログ初心者。 三毛猫ふたりに癒されていて、幸せです。 毒親ヨシコさんに、メンタルが壊されないよう努力がモットー。
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