毒親ヨシコさんの事件簿~第3章ヨシコさんはオブジェ風骨壺が好き♡~

nth3son

Once upon a time
 昔むかしあるところに、ヨシコさんという昭和一桁生まれの女子がいました。いいえ、卒寿を過ぎてもバズっています。

 その頃、夫のユキオさんは脳梗塞で歩行が不自由になり、ヨシコさんが日常をお世話していました。そのなヨシコさんの息抜きは陶芸教室でした。時はバブルが弾けましたが、まだ少し世の中にも余裕があったみたいです。
 ある日のこと、もふもふエモちやんは、久しぶりにヨシコ&ユキオ宅を訪れました。ヨシコさんは、嬉しそうに陶芸教室で作成したお皿に料理を盛ってもてなしてくれました。ユキオさんも、
“婆さんの作った皿はなかなか大したものだ”と、ご馳走をたべながらご満悦でした。そして、ヨシコさんが、台所へ立ったのを待ち侘びたかのように、
“婆さんはなー、陶芸教室で俺の骨壷を作っているらしい”と渋〜い顔してポツリと言うのです。
エモちゃんは、”目が点” にはにりませんでした。なぜならオブジェ風の骨壷は静かに流行っていたのです。ヨシコさんのイメージは白くて四角の普通の骨壷ではなく、きっと色彩豊かな個性あふれるフォルムだったのでしょう。

 それから数年後、ユキオさんは悪性のポリープが見つかり、エモちゃんの住む町の病院に入院しました。急なことでしたので、ヨシコさんは陶芸教室に電話で欠席をやっとの思いで知らせました。入院も数日たち、ヨシコさんは公共料金の支払いとか用事を思い出し、1日だけ自宅に帰ることにしました。
 その日、エモちゃんの代わりに怪獣ブーノがユキオさんを見舞い、ヨシコさんの伝言を伝えました。
“お母さんは用事を済ますために、自宅に戻りました。今日は病院に来れないそうです”
ユキオさんは
“知っていますよ。”とすまして答えます。

そして、次の瞬間

次の瞬間、

”私の骨壷を作りに帰ったのでしょう。”
怪獣ブーノは、目が点てんテンになりました。そして、大部屋の病室は爆笑の渦に包まれたのです。ブーノはオブジェ風骨壺は知りませんからね。


そのエピソードに聞いたエモちゃんは、笑いすぎて酸欠になりました。可笑しいけれど、笑いすぎて苦ひ~~〜。

〇Learning Points

 仰天発言に驚いてはいけません。たとえそれが病室であっても。

〇教訓

 オブジェ風骨壺についても、知っておくべきでした。

〇追伸

 ヨシコさんのオブジェ風骨壺はいまだ未完成です。めでたし、めでたし。

ABOUT ME
もふもふエモちゃん
もふもふエモちゃん
毒親ヨシコさんの事件簿の作者
ブログ初心者。 三毛猫ふたりに癒されていて、幸せです。 毒親ヨシコさんに、メンタルが壊されないよう努力がモットー。
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