毒親ヨシコさんの事件簿

毒親ヨシコさんの事件簿〜第14章 ヨシコさんアメリカ東海岸ツアーの旅 フライト離陸はヨシコさん待ちの超法規的措置〜

nth3son

昔むかしある処にヨシコさんというオオカミ的お婆さんがいたとさ。ヨシコさんはユキオさんが逝ってから、久しぶりに海外旅行に行くことにしたとさ。エモちゃん一家がアメリカ東海岸に住んでいたので、ニューヨーク、ボストン、ナイアガラの滝ツアーにしたとさ。
果たしてヨシコさんは、無事アメリカの大地を踏めたか?

ヨシコさんは準備万端、スーツケースにお土産の虎屋の羊羹を詰めて、成田空港に到着しました。ツアーのメンバーは夫婦、友達同士が多く、ひとりで参加したのは、ヨシコさんと若者男子くらいでした。添乗員さんから説明を受けた後、セキュリティーを通過しました。ズラーっと並ぶ空港内ショップの前で、添乗員さんから、搭乗口での集合の時間を聞き、一時解散しました。ヨシコさんは、間違いがあったら大変と、ショップを巡っては添乗員さんの元へ行き、
“〇〇時に集合ですね。”と時間を確認し、
ショップを巡っては、
“〇〇時に集合ですね。”と何度も時間を確認しました。
ヨシコさん、早めに元の集合場所に戻り、ツアーに想いを馳せ、ひとり佇んでいました。他のツアーメンバーはなかなか戻ってきません。


その時、
その時、空港アナウンスが流れました。
“Attention please, attention please. ヨシコ様、ヨシコ様、至急搭乗口✖️✖️番までお越し下さいませ”
ヨシコさんの頭は真っ白、その後何が起きたかわかりません。気がついた時には、空港職員の女性と一緒にダッシュしていました。こんなに一生懸命走ったのは、生まれて初めてです。遠い、遠い、搭乗口は遠い、、、

そして遂に機上の人になりました。飛行機の中には懐かしのツアーメンバーが座っていました。
そして、
そして、半泣きの添乗員さんが
“すいません、すいません。私も機上してしまったので、降りてヨシコ様を探すことができませんでした”
と平謝りです。

何が何だか理解していないヨシコさん、汗ビッショリで息も上がっています。ほうほうのていでシートに座ったヨシコさんに、ツアーメンバーのマダムが、
“確かにあなたも悪いわよ。集合場所を間違えたんだから。でも、搭乗の時に、人数を確認しなかった添乗員さんも悪いわ!”
と、言ったとさ。

きっと、きっと添乗員さんは、搭乗口でヨシコさんの幻影を見たのでしょう。あれだけ何度も、添乗員さんに”〇〇時に集合ですね。”とフェイントをかけ続けたのですから。

離陸はヨシコさん待ちだったようです。フライトの離陸時間さえも遅らせてしまうヨシコさん、超法規的措置がなされたようです。本当に恐るべし!

つづく to be continued

○教訓
 ヨシコさんの”くノ一”の得意技”瞬間移動”は使えませんでした。しかし、新しい技”幻影の術”で添乗員さんを混乱に陥れたのでした。恐るべしヨシコさん!

○追伸

 ようやく到着したニューヨークの街角で、”虎屋の羊羹”の看板を見つけたヨシコさん、”ニューヨークにも虎屋の羊羹があるのなら、重い思いして日本から持ってくるんではなかった、、、”と憤慨したとさ。
 

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もふもふエモちゃん
もふもふエモちゃん
毒親ヨシコさんの事件簿の作者
ブログ初心者。 三毛猫ふたりに癒されていて、幸せです。 毒親ヨシコさんに、メンタルが壊されないよう努力がモットー。
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